代表理事月報(2022年4月)
皆様、入札総合研究所の新たに始まる旅立ちにお付き合いの程宜しくお願い致します。代表理事月報と題して月に1度発信します。拙い文章ですがお付き合いお願いします。
4月は入社式・入学式のシーズンです。桜の開花と共に新しい環境へ入り夢と希望に満ち溢れるイメージとして私たち日本人の頭に刷り込まれているようです。
そもそも、なぜ日本では、会社や学校のスタートが4月なのでしょうか? それは政府の会計年度のスタートが4月1日だからといわれています。会計年度の初日が4月1日になったのは、1886年(明治19年)です。「農家の金納」に起因しており、当時の日本は、江戸時代の封建制の名残から、主な納税者は稲作農家でした。江戸時代なら年貢は米で納める現物納でしたが、明治からは現金で納める金納に変わりました。これは「まず農家が秋に米を収穫→米を現金に換えて納税→政府が現金を徴収して予算編成」という手順になるため、会計年度の開始も4月になったのも自然な成り行きです。
その流れで現在でも入社式や入学式が4月となっているわけです。企業は政府のつくった税体系と同期を取り、学校は政府から運営資金を調達するために4月開始は都合が良かったわけです。
過去数回日本でも教育の開始時期を9月からにする議論がありましたが、サマータイム同様に根付かなかったようです。この議論は教育でのグローバルスタンダード化であり、企業の決算時期を変えることまでの議論ではありませんでした。資本金1億円以上の会社の3月決算時期は3月が50%弱との調査データもあります。但し国税庁が発表している「第144回国税庁統計年報平成30年度版」によると、税務署に申告している法人の中で決算期が最も多いのは3月ですが18%弱で、ほとんどの決算月はまちまちのようです。
日本の四季はそこに暮らす私たちの大切なDNAであり自然と溶け込む日本人ならではの慣習なのかもしれません。
入札制度は、私たちの貴重な税金が使われております。これから様々な入札に関わる事をご一緒に考えていきましょう。
皆様からのご意見をお待ちしております。
ご意見はお問い合わせから送付してください。
今月はここまで。
2022年4月
代表理事 青柳恭弘