代表理事月報(2023年11月)

「標準化」について

官公庁の入札プロセスにおいて、標準化は透明性、効率性、公正性を確保し、企業や個人が公正な条件で入札に参加できるようにするために重要です。以下は、官公庁の入札の標準化に関する一般的な方向性についてです。

 

  • 入札書類の標準化
    入札書類は、提案内容や条件を含む必要な情報を一貫性のある形式で提出することを求められます。これにより、評価が容易になります。
  • 入札プロセスの透明性
    入札プロセスは透明であるべきです。入札条件や基準、選定基準は公に開示され、全ての入札者に平等な機会が与えられます。
  • 標準入札書類の提供
    公共の利益を考慮して、標準入札書類が提供されることがあります。これにより、入札者は共通の基準で提案書を作成できます。
  • 契約条件の標準化
    契約条件も標準化されることがあります。これにより、入札勝者との契約プロセスが迅速かつ効率的に進行できます。
  • 電子入札の導入
    電子入札プラットフォームの導入は、手続きを効率化し、入札プロセスの透明性を向上させます。
  • 入札者の資格基準
    入札者に求められる資格基準も標準化されることがあります。これにより、入札者が公共契約に参加する際の基準が明確になります。
  • 審査委員会の設置
    入札プロセスの透明性を確保するために、独立した審査委員会が設置されることがあります。この委員会は入札の評価を行います。
  • 不正対策
    標準化は不正行為を防ぐための対策も含みます。入札プロセス全体が公正かつ透明であることが求められます。

これらの標準化の要素は、入札プロセスが効果的かつ公正であることを確保するために組み合わせて採用されることがあります。それぞれの国や地域によって、入札に関する法令や規制が異なるため、それらに従った形で標準化が進められることが一般的です。

 

〇入札における標準化傾向

標準化には様々な定義があるが、今回は入札の標準化についてお話を進めたい。公共団体が進める制度の入札であるため当然「標準化」については厳しく管理をしているが、これは発注側の理論展開になっている「標準化」も散見している。

標準化とは「標準を作ること」と定義する。もう少し丁寧に述べると「認識を共有するために、ヒトや物、情報やサービスを繋ぐための取り決めを作り、普及させること」である。引用;一般財団法人日本規格協会ホームページ「Chapter 4 標準化とは」

ここで重要な標準化の定義は、提供者(発注機関)の利便性だけでなく、おおくは利用者(企業、市民等)サイドの思考で実行されるべきであり、標準化の重要な側面には時代をまたいでも標準化により、人々が同じ価値観、目線を共有できる点にあります。

つまり、発注機関独自の方針で決まっていることに関しては警告を出す必要がありあます。
今回詳細については触れないが、入札を調査、研究するためには、各発注機関の方言(ここでは独自路線)により、比較対象、傾向分析において多くの志位を含んだデータ加工をする必要があり、属人的であり公平な情報にはなっていない点にあります。

方言が地域の個性と歴史に起因するもので、当然残し続ける必要はあります。但し、データに方言が入り込んだ習慣に、違った視野の情報になってしまいます。

今後長く続く国の歴史において入札は非常に重要な役割を果たしています。

標準化推進することで未来へのブリッジにしていきたいと考えます。

今月はここまで。

2023年11月

代表理事 青柳恭弘