代表理事月報(2024年2月)
「官製談合」について
官製談合とは何か?
入札談合などに関与する行為の排除・防止および職員による入札などの公正を損なうべき行為の処罰に関する法律。この法律は、公務員が関与する談合の再発を防ぐために制定されたもので、日本の法律の一環です。改正前の旧称は「入札談合などに関与する行為の排除及び防止に関する法律」で、略称は「入札談合などに関与する行為防止法」。
また、「官製談合防止法」とも呼ばれています。所管機関は公正取引委員会で、通称または略称は「官製談合防止法」。関連法令には独占禁止法や公共工事入札契約適正化法があります。引用:ウィキペディア
昨年から談合について毎日のようにメディアにて取り上げられております。
2024年2月22日(佐賀新聞)
「激しい憤り」「なぜ起きた」神埼市官製談合事件。市長逮捕、区長から批判相次ぐ。
2024年2月20日(テレビ宮崎UMK)
串間市官製談合事件を受け、島田市長が給与減額へ。宮崎県。
2024年2月18日(東京新聞)
「えっ、あんなことで逮捕されちゃうのかよ」。官製談合事件から見えた「千代田ムラ」の癒着の実態。
2024年2月15日(FBSニュース)
【続報】“草刈り官製談合”。市の関係者は違和感、「契約件数が年々増え大半を占めていた」福岡・嘉麻市。
2024年2月13日(チューリップテレビ)
立山町職員、官製談合防止法違反などの罪で起訴。キャンプ場建設に関する事前の情報漏えいが発覚。
入札談合には、発注機関と入札参加企業間での不正である官製談合と、入札参加企業における入札価格の操作の2種類があります。これまでの事例は主に土木工事や建築などの巨額の予算に関するものでしたが、近年ではPR、公園整備、ふるさと納税などの分野においても談合事例が広がっています。不正は個人の人格にはかかわりませんが、官製談合は発注機関の官公庁が情報源となった不正な利用であり、制度自体を否定する行為であることは間違いありません。
地方公務員の服務の宣誓には、「私は地方自治の本旨を体するとともに、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として一部に偏することなく、誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓います」とあります。今般の官製談合の多発において、宣誓を無意味なものとするのは民主主義への冒瀆です。
入札に関しては「反省と検証が不足している」との意見もありますが、このような意見を軽視するのではなく、むしろ真摯に受け止め、透明かつ公正な制度の構築に向けて進展させることが重要であると考えています。引用:入札白書2022年下期版、北村晴男弁護士特別寄稿
「入札を見える化し、科学する」を基本理念とする入札総研でも、制度の透明性と公平性が損なわれる事案に対しては、国民や市民の立場から強い改善を求めます。
今月はここまで。
2024年2月
代表理事 青柳恭弘